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№201403文献紹介

項目 文献の内容
区分 施工体験発表テキスト
図書番号/分類番号 №201403/
図書名/雑誌名 第74回施工体験発表(山岳)/
主題/副題 新技術、創意工夫、周辺環境への配慮
著者名・発表者 -
所 属 -
発行所 一般社団法人日本トンネル技術協会
発刊年月 平成26年6月
掲載頁 -
総頁数 125頁
体 裁 CD-R プリントサイズA4
内 容 目 次:掲載頁/演題/発表者/所属
目 次 P1-9
押出し性地山を曲面切羽と全断面早期閉合工法で施工-中部横断自動車道八之尻トンネル工事-
谷村 浩輔/清水建設・岩田地崎建設共同企業体工事主任
(概要)中部横断自動車道八之尻トンネルは,トンネル延長2469mの二車線トンネルである.トンネル中央付近の強風化泥岩は,地山強度比が1を下まわる低強度地山である.このため,地山強度比から吹付けコンクリート作用土圧を推定し,必要支保耐荷力を算定,これを参考にして高耐力トンネルを設計した.トンネル施工法は,切羽鏡の自立性を高めた安定形状の曲面切羽に早期閉合距離を6mとする全断面機械掘削の早期閉合を採用した.現時点,この脆弱地山区間を施工中であるが,この方法により施工性,作業安全性が向上,施工を確実にでき,有効性が実証された.さらに,早期閉合トンネルの力学挙動特性が明らかになったのと,掘削補助工との関係で新たな技術課題が顕在化した.
キーワード:押出し性地山,土圧推定,全断面機械掘削,早期閉合,曲面切羽,長尺鏡ボルト
P10-17
トンネル中央排水の改善案-上信越自動車道 日暮山トンネル下り線インバーと再構築工事-
下村 哲雄/㈱大林組 上信越佐久トンネル工事事務所監理技術者
(概要)日暮山トンネルⅡ期線(下り線)は、超膨張性地山に遭遇したⅠ期線へ影響を与えないようにルート変更し平成14 年に完成したが、8 年後に路面隆起が発見され、年間2cm 以上進行していることが判明した。変状箇所は建設時に脆弱な泥岩・凝灰岩互層が下半盤から現れて大きな変位が発生したため、インバート閉合して変位を収めた箇所である。本件は、供用中の高速道路で初となる車線規制下においてインバートを再構築した工事である。将来に渡る安定性を考慮して、インバート半径を上半半径の2 倍とし、コンクリートを早強・高強度化し、鋼繊維・鋼製支保工による補強も実施した。計測・観察を通じて、膨張性を呈す岩質に水が供給され、インバートコンクリートを破壊する程の地圧が作用したことが変状原因であることを解明した。地下水位が低いため被圧水が原因ではなく、上流側から中央排水を通して集まる湧水が原因であり、排水システムの問題点が浮き彫りとなった。維持管理段階まで考慮した中央排水の設計についても提言する。
(キーワード) 盤膨れ,インバート,中央排水,リニューアル,再構築,膨張性地山,泥岩,車線規制
P18-25
極寒の山間部において覆工・坑門工コンクリートの長寿命化を目指した創意工夫-北海道横断道路、カラマン別トンネル-
齋藤 寛治/伊藤組土建㈱土木部工事課所長
(概要)北海道横断自動車道根室線は,本別JC から白糠IC を経て、釧路IC(仮称)へ至る国土開発幹線自動車道であり,本路線の供用により釧根圏~道央圏間における物流の効率化や観光支援など,地域の活性化が期待されている.また,本路線は主要幹線である国道38 号の代替路として,安全で安心な釧根地域の社会形成に資する路線としても期待されている.カラマン別トンネルは,平成26 年度に供用開始が予定されている浦幌IC~白糠IC[延長26km]のうち,極寒の山間部に位置する延長520mの山岳トンネルである.近年,社会資本ストックの維持管理費の増大が懸念されており,重要インフラであるトンネルの新設時において,高品質で耐久性に優れたコンクリート構造物の構築が社会的に要求されている.本稿では,トンネル構造物のライフサイクルコスト低減を図るため,覆工・坑門工コンクリートの長寿命化を目指した創意工夫への取組みを報告する.
キーワード:ライフサイクルコスト低減,極寒の山間部,耐凍害性の向上,品質向上教育,生コンの長距離運搬,ひび割れ対策,かぶり部の鉄筋,水平打継目の処理,コンクリート養生,表面透気性試験
P26-34
可燃性ガス(メタン)が確認された大断面トンネルの施工-東九州道 猪八重トンネル南新設工事-
生悦住賢吾/㈱安藤・ハザマ九州支店土木部猪八重トンネル作業所監理技術者
(概要)猪八重トンネルは、東九州自動車道の全長4,858mの高速道路トンネルで、暫定2車線対面交通での運用開始であることから、掘削断面積110m2の大断面トンネルである。また、長大トンネルであることから避難坑が併設されている。本工事の施工中に、事前調査の段階では予想されていなかった可燃性ガス(メタン)が確認され、爆発災害の防止が課題となった。本稿では、可燃性ガス対策として実施した①安全管理体制の確立、②監視・警報対策(自動計測および自動警報装置の導入)、③坑内換気対策(坑内気流速度0.5m/s の確保)、④ガス調査ボーリング(切羽前方に腑存する可燃性ガスの有無を確認)、⑤ガス抜きボーリング(ガス調査ボーリングにて高濃度の可燃性ガスを確認した際に実施)について報告する。
キーワード:宮崎層群、泥岩、砂岩、可燃性ガス、調査・ガス抜きボーリング、自動監視・警報システム
P35-43
非溶結凝灰岩におけるトンネル掘削について -東九州自動車道 山口第1 トンネル-
横田 裕一/前田建設工業(株)山口第一トンネル作業所所長
(概要)東九州自動車道山口第1トンネルの一部区間で出現した非常に軟質な非溶結凝灰岩層の掘削に関して、追加調査ボーリングに基づく掘削計画の見直しや切羽安定対策工の施工状況等について発表する。
キーワード:非溶結凝灰岩、超鋭敏性地山、小土被り、補助工法
P44-52
破砕帯を有する山岳トンネルの小土被り区間での情報化施工-県道間田長浜線 観音坂トンネル-
真嶋 敏之/㈱奥村組 新観音坂トンネル工事所 現場代理人
(概要)本工事は、滋賀県米原市と長浜市を結ぶ幹線道路である県道間田長浜線の整備事業の一部としてNATM 工法で施工している延長531m のトンネルを新設する工事である。本トンネルは、掘削を開始する終点側の約200m 間において被りが1.5D 以下の小土被り区間で、断層あるいは破砕質な部分を連続して掘進することになると予想されていた。また、坑口より180m 付近では最小被り12.8mで沢を横断することから、掘削初期段階において得た地質や地山変形に関するデータを用いて、この区間を安全に施工することが求められた。そこで、①事前の先進ボーリングによる地質確認、②削孔検層による前方地山状況の
確認、③FDEM 探査による地下水分布予測、④掘削中のリアルタイム計測によるトンネル変位の常時監視、⑤注入式長尺先受け工の改良体に対するコアボーリングによる効果確認等を実施しながら施工した。本稿では、この破砕帯を有する小土被り区間に対する情報化施工の手法と結果について報告する。
キーワード:小土被り、断層、先進ボーリング、FDEM 探査、コアボーリング、リアルタイム計測
P53-58
山岳トンネルにおけるモバイル・コンストラクション・システムの活用
岩間 史明/西松建設㈱西日本支社関西支店工事係長
(概要)トンネル施工現場の業務は,その作業範囲、業種ともに広いうえ,それら調書を整理する内業も多く求められる.工事事務所においてはこれら膨大な情報に対し,即時の判断を下し,次サイクルに反映させることが可能な体制が求められる.しかし現場職員や,作業を行う専門施工会社の職員は,上述の広大な作業フィールド上にて業務を行っており,現場から収集された情報にアクセスできるのは,作業が終了し事務所に帰所した後であったため,情報を認知し判断するまでのタイムラグが発生していた.そこで、必要な情報が何処からでもアクセス可能であり,得られた結果を迅速に共有することが可能なシステムを,トンネル工事に導入する効果は顕著であると予想し,トンネル向けモバイル・コンストラクション・システムを開発した.
キーワード トンネル,モバイル,無線,LAN,VPN,スマートフォン,タブレット,インターネット
p59-66
超長尺大口径鋼管先受け工法(LL-Fp工法)の開発と地すべり跡地を呈した坑口部への適用実績-国道289 号7 号トンネル工事-
亀谷 英樹/西松建設㈱土木事業本部土木設計部設計二課副課長
(概要)トンネルの補助工法として長尺先受け工法(AGF工法)がある.一般に,当該工法は,鋼管直径がφ114.3mm以下であり,1シフトの鋼管打設長は長くてもL=30m以下の場合が多い.これ以上に鋼管径を大きくする場合や長尺打設する場合には,専用打設械や専用仮設備を用いた別工法の適用が必要になる.そこで,上記の2つの問題を解決するために超長尺大口径鋼管先受け工法(LL-Fp工法)を開発し,実現場(地すべり跡地の坑口部)に適用した.本稿は,当該新工法の概要と実施工における施工状況及び計測結果等について報告するものである.
キーワード 超長尺大口径鋼管先受け工法(LL-Fp工法),トンネル坑口,地すべり跡地
P67-75
止水ウレタン注入による減水対策の採用と評価-一般国道400 号 下塩原第二トンネル(仮称)本体建設工事-
坂本 秀夫/飛島建設㈱首都圏土木支店 下塩原トンネル作業所監理技術者
(概要)一般国道400 号下塩原第二トンネルは、那須塩原市関谷~塩原間に位置し、トンネル延長1,458m の2 車線バイパストンネルである。本トンネルは、1%の突っ込み勾配の掘削であることや、貫入岩に伴う大量湧水の発生が懸念されていたことから、前方の地質と湧水状況を随時確認するために、坑内水平調査ボーリングを採用しながら掘削した。その結果、掘削延長350m 地点の調査ボーリングで毎分2,700ℓの大量湧水が発生し、それに伴い湧水発生箇所から700m 離れた温泉施設で、温泉湯量が減少する事態が発生した。そこで、温泉湯量を回復させるために「トンネル止水ウレタン注入工法」を採用し、トンネル湧水量の低減を図った。本稿では、国内で実績の少ない注入剤を用いた「トンネル止水ウレタン注入工法」の施工及びその効果を報告する。
キーワード 坑内水平調査ボーリング、大量湧水、温泉湯量の低下、減水対策、止水ウレタン
p76-83
供用中のトンネル拡幅工事について-国道389 号下田南1 号トンネル工事-
本多 生悟/佐藤工業㈱下田トンネル作業所所長
(概要)本工事は、熊本県天草市天草町下田北地内に位置する国道389 号下田隧道における活線拡幅工事の概要を記述したものである。既設の下田隧道は、1936 年に竣工された内空幅約6.4m の素掘り面に平均厚21 ㎝モルタル吹付けたトンネルで、車道幅員5m、高さ制限3.5m の狭隘断面で離合が困難な状況下にあった。(写真1、2 参照)また、近くに迂回路の確保が困難であったため、既設トンネルの一般車両通行を確保しながら拡幅掘削を行う活線拡幅工事が計画された。
キーワード 活線拡幅工事
p84-91
寒冷地における山岳トンネルの施工-美浜東バイパス 佐田トンネル-
若林 宏彰/(株)鴻池組 土木事業本部技術部 課長
(概要)美浜東バイパス 佐田トンネルは、福井県三方郡美浜町に位置するトンネル延長464m、内空断面積55.9m2の二車線道路トンネル(NATM、機械掘削方式)である。本トンネルの地質は、亀裂の発達した丹波層群の砂岩・頁岩・チャートが主体となり、11箇所の脆弱な断層破砕帯が形成されていたため、トンネル掘削中に3箇所で大きな崩落が発生した。また、現地周辺の気象条件は、夏期に30℃以上、冬期に0℃以下となり、30cm以上の積雪も観測されることがある。特に本トンネルの覆工コンクリートは、8月から1月と、夏期から冬期にかけての施工となるため、夏期打設時は急激な温度変化や乾燥収縮によるひび割れが、冬期打設時は脱型強度不足によるひび割れや表面剥離が懸念された。本報告は、3つの崩落部におけるトンネル掘削時の切羽安定対策と、夏期から冬期における覆工コンクリートの養生管理方法を紹介するものである。
キーワード:断層破砕帯、切羽安定対策、覆工コンクリート、春秋コンクリート工法、冷却、加温
P92-100
新型テレスコピックセントル「TAF 工法」による覆工コンクリートの施工-一般国道47 号 岩古谷トンネル建設工事-
竹市 篤史/鹿島建設㈱中部支店岩古谷トンネル建設共同企業体工事所長
キーワード:覆工コンクリート,アーチセントル,テレスコピック,長時間養生,品質向上
P101-107
爆薬の遠隔装填システムによる装填作業の完全自動化への取り組み-国道45 号 釜石山田道路工事-
野々村 嘉映/㈱熊谷組東北支店釜石山田道路作業所副所長
(概要)山岳トンネル工事の発破掘削方式における爆薬の装填作業は,肌落ちや崩落の発生の可能性が高い切羽に密着しての長時間の人力作業であり,作業環境や姿勢からもかなり苦渋性の高い作業といえる.熊谷組では,安全性の向上のため,装薬作業を出来るだけ切羽から離れて行うこと,作業姿勢の改善,装薬の機械化及び全自動化を目的に,爆薬の遠隔装填システムの開発・実用化を行ってきた.この度,復興道路の東北地方整備局の国道45 号 釜石山田道路工事にて,装填機4 台を使用して瞬発・払い・踏まえの全ての装薬作業を自動装填にて実施した.その結果,装薬作業時の安全性が向上,爆薬・タンピング材の密装填による発破効果の向上のほかに,従来の人力作業による装薬に比べ,掘削サイクルタイムの短縮が図れたことを報告する.
キーワード:切羽,遠隔装塡,安全性向上,密装填,装填作業の効率化
p108-116
地すべり地におけるトンネル坑口部の情報化施工-国道49 号揚川改良 新揚川トンネル工事-
本間 宏記/五洋建設㈱技術研究所担当部長
(概要)新揚川(しんあげかわ)トンネル工事は,新潟県東蒲原郡阿賀町に位置する国道49 号揚川改良事業の2 車線道路トンネル工事である.掘削起点となる終点側坑口部は小土被りで地すべり地形を呈し,地質は脆弱な強風化泥質凝灰岩が主体である.地すべりは活動停止状態にあるが,トンネルは地すべり末端部を通過するため,トンネル掘削に伴う地山の緩みや地山変位に起因した地すべりの誘発が懸念された.地すべり対策として押え盛土が築造されていたが,設計段階で深層すべりが想定された.すべり面特定の追加調査で深層すべり面を確認し,地すべり再評価ではトンネル掘削時の安全率が目標安全率1.05 をわずかに下回る1.04 となった.坑口前の法面対策で工程が逼迫し,新たな地すべり対策工は工事遅延のリスクを伴う.安全率の差がわずかであることから,動態観測を強化した情報化施工で対応した.その結果,適切な対応策を迅速に実施でき,坑口部を無事突破した.
キーワード トンネル坑口部,地すべり,情報化施工,地すべり動態観測,補助工法,早期閉合
P117-125
不法に盛土された沢部直下のトンネル施工-さがみ縦貫道路 葉山島トンネル-
発表者:大成建設㈱土木本部プロジェクト部第一プロジェクト室課長 八木 直人
(概要)さがみ縦貫道路は首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の一部を構成する自動車専用道路であり,葉山島トンネルは既に開通している高尾山IC から南へ約6km に位置する上り線,下り線,約2.1km のトンネル工事である.工事は当初2 本のトンネルを橋梁でつなぐ構造で計画されていたが,トンネル間の沢に不法投棄された盛土があり,その部分を避けるために,トンネル縦断勾配を変更して1 本のトンネルとして再度計画された.この不法投棄盛土のある箇所は土かぶり7m でトンネルが通過する施工条件になっているため,掘削時のトンネルの安定が大きな問題となった.また,不法投棄盛土部の地下水位が高くトンネル内への地下水の流入も懸念された.さらに,トンネル完成後に不法投棄盛土が撤去された場合のトンネルの安定も考慮する必要があった.これらの課題に対し実施した調査,工法の選定及び設計,施工中の対策について報告する.
キーワード:不法投棄盛土,小土かぶり,サグ構造

備 考
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