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№201603文献紹介

項目 文献の内容
区分 施工体験発表テキスト
図書番号/分類番号 №201603
図書名/雑誌名 第78 回(山岳)施工体験発表会
主題/副題 課題克服に取り組んだトンネル工事/新技術、創意工夫、周辺環境への配慮
著者名・発表者 -
所 属 -
発行所 一般社団法人日本トンネル技術協会
発刊年月 平成28年6月
掲載頁 -
総頁数 113頁
体 裁 CD-R プリントサイズA4
内 容 目 次:掲載頁/演題/発表者/所属
目 次 P1-8
NATMおよび開削工法による供用中のトンネル拡幅工事―国道 127 号久保坂下トンネル改良工事―
町永正樹/青木あすなろ建設㈱久保坂下トンネル作業所所長
(概要)久保坂下トンネル改良工事は、国道 127 号の沿線の中で特に住宅地が多く、かつ内空幅が狭いため整備が急がれる坂下トンネル、および久保トンネルを NATM と開削工法で通行を確保しながら拡幅する工事である。NATM により拡幅する坂下トンネルでは、通行車両の防護に鋼製のプロテクタを使用したが、既設トンネルが直線なのに対し、改良するトンネルは曲線で拡幅する幅が一様でないため、施工手順、施工機械の選定が課題となった。また、一般車両を通行させながらインバート、覆工コンクリートを施工するため、厳重な落下防止対策が必要であった。一方、開削工法により拡幅する久保トンネルでは、馬の背状の尾根が続く急峻な斜面を、国道や民家に囲まれた狭い施工ヤード内で掘削するため、資機材や掘削した土砂の運搬、落石対策がポイントになった。本稿は両トンネルの活線拡幅工事について報告する。
キーワード 活線、拡幅、プロテクタ、NATM、開削
P9-16
既設導水路直下におけるトンネル施工-長野県上高地トンネル工事-
山火 智洋/戸田建設㈱本社土木技術営業部技術5課
(概要)上高地トンネルは、中部山岳国立公園を通過する県道上高地公園線の一部に新設される 2 車線道路断面バイパストンネルである。当該トンネルは、東電導水路トンネルと 2 箇所で上下に交差するため、離隔を考慮して道路トンネルとしては極めて稀な最大縦断勾配 9%となる線形で計画された。また、工事場所は冬期の最低気温が-25℃となる極寒地域であった。本稿では、上高地トンネル工事で実施した①導水路トンネルへの影響抑制対策、②覆工コンクリートの 品質向上対策、③吹付コンクリートの品質向上対策、④国立公園内における環境対策について報告する。
キーワード:近接施工、コンラップ監視システム、ハイグリップメタルバンド、トンネル換気
P17-24
一般国道直下における最小土被り4.2mトンネルの施工-奥瀞道路葛山トンネル工事-
山﨑 泰典/㈱奥村組西日本支社葛山トンネル工事所監理技術者
(概要)葛山トンネルは,トンネル延長 699m、内空断面積 45m2の 2 車線道路トンネルである。地質は,新第三紀熊野層群で頁岩および砂岩頁岩の互層が主体であり,起点側坑口部には段丘堆積物が分布している。起点坑口直上には、最小土被り 4.2mで国道(R169,R311)が位置し、主要幹線となっている。そのため、トンネル掘削が原因で直上の国道が通行止めとなった場合には,社会的影響が甚大となり、慎重な施工が要求された。以上を考慮し、設計段階から、国道直下の掘削には、掘削補助工法(注入式フォアポーリング,注入式長尺鋼管先受)が計画されていた。しかし、実施工においては,計画の補助工法の施工では、地山の崩壊・抜け落ちが発生した。以上の結果を踏まえ、発注者と随時協議しながら様々な対策工法を検討し施工した。その結果,トンネル掘削による国道への影響をあたえることなく施工を完了することができ た。本報告では,当現場で施工した対策工法と、その効果について報告する。
キーワード:小土被り、掘削補助工法、国道直下、地表面計測
P25-32
R=500mの長大カーブトンネルでの連続ベルコンによる急速施工-県道12号原町川俣線八木沢トンネル-
神宮 将夫/飛島建設㈱東北支店八木沢トンネル作業所工事主任
(概要)県道 12 号原町川俣線八木沢トンネルは,福島県南相馬市原町区と相馬郡飯舘村を結ぶ延長2,345m の山岳道路トンネルである.本トンネルの特徴は,①曲線 R=500m 区間が約 680m続き緩和曲線を含めるとカーブ区間が約 1,000m となる長大カーブトンネルであること, ②縦断勾配が上り 4.5%であること,③掘削断面積が約 57m2と小さいことである.このため,トンネル坑内の安全性向上を目的に,運搬方式に連続ベルトコンベヤ方式を採用した.本稿は,ここで採用した連続ベルトコンベヤ方式での施工方法に関する事例紹介について取りまとめ報告する.
キーワード 連続ベルトコンベヤ方式,長大カーブ,上り勾配
P33-40
坑内湧水対策、坑内環境対策および覆工コンクリートの品質確保-北海道横断自動車道天狗山トンネル工事-
佐藤 正/㈱安藤・間札幌支店天狗山トンネル作業所所長
(概要)天狗山トンネル工事は、起点側から終点側へ向けて延長 2,978m の片押し施工で、下り勾配の突込み施工となっている。坑内湧水量はトンネル掘削の進行に伴い増加し、作業路盤の滞水、泥濘化が激しい状況が続き、支保機能の低下や脚部沈下の発生を招く懸念があった。このため湧水対策を実施し品質と安全性を確保した。また、坑内環境対策として、吹付けコンクリートに使用する急結剤に粉じん低減効果の高い液体急結剤を使用し、さらに切羽付近の粉じんを素早く捕集して粉じん濃度を低減させるため、伸縮式吸引ダクト付き集じん機を使用した。覆工コンクリートの施工に当たっては、セントル脱型後に28 日間連続して湿潤養生を行うシステムを導入し、コンクリートの高品質化を図っている。本稿では、上記の取組みについて報告する。
キーワード 湧水対策、路盤泥濘化、液体急結剤、クリアショット工法、伸縮式吸引ダクト、アクアカー テン、給水養生、透気係数
P41-48
大断面部覆工コンクリートにおけるひび割れ防止-国道178号浜坂道路 余部トンネル工事-
畑山 昌之/大成建設・竹中土木・窪田工業・ソネック特別共同企業体工事課長
(概要)本トンネルの起点側坑口はインターチェンジへの分岐車線を含むため、掘削断面 積が上下半192m2の大断面となっている。また覆工コンクリートは厚さ80cmのRC構造で、仕 上り内空断面積は167 m2である。トンネルの覆工コンクリートは通常断面でもひび割れの発生が比較的多く、大成建設㈱の分析結果によれば竣工時のひび割れ指数は1.3程度である。当企業体は、この大断面覆工コンクリートのひび割れ発生確率を5%以下(ひび割れ指数1.85以上に相当)に低減させることを最終目標に、様々な対策を講じた。具体的には、①低熱ポルトランドセメントの採用、②ミスト噴霧による湿潤養生を3ヶ月以上実施、③事前に室内実験を行い温度応力解析を実施、④初回打設時にコンクリート温度、ひずみ、応力計測の結果により対策の効果を再評価、を実施した。本報告では、それらの対策の実施内容と効果について報告する。
キーワード:大断面、覆工厚さ 80cm、ひび割れ指数、温度応力解析、ひずみ・応力計測、低熱ポルトランドセメント
P49-56
大規模断層出現に対するトンネル変形予測システムの適用-京都縦貫自動車道丹波綾部道路瑞穂トンネル-
吉永 浩二/西松建設㈱関東土木支社湯船原出張所副所長
(概要)山岳トンネル掘削時の変形挙動を精度よく予測することを目的に,トンネル変形予測システム「PAS-Def」 を開発した.本システムは,切羽前方探査(DRISS),現場計測および数値解析の3要素を効果的に組み合わせて運用するもので,専用ソフトで計測データ処理や数値解析を一括処理することにより,探査・計測から変形予測までの一連の作業を迅速かつ簡便に実施することができる.今回,開発したシステムを大規模断層の出現が予想されている山岳トンネル現場において初適用し,本システムの有効性について評価し た.
キーワード 山岳トンネル,大規模断層,前方探査,変形予測
P57-64
住宅近接トンネルにおけるチャレンジ~新型硬岩掘削機TM-100 の適用~
-新名神高速道路川西トンネル工事-
尾崎 健/大成建設㈱新名神高速道路川西トンネル工事課長代理
(概要)新名神高速道路川西トンネルは,兵庫県川西市に位置する上下線各 1.1km のトンネルである.川西トンネルの特長は,西側坑口がゴルフ場の直下,最小土被り 2.5m で計画されており,周辺は閑静な住宅地である.また,トンネル延長の中央部付近では平面距離 11m,土被り 38m で住宅街と近接しており,この箇所の地質は機械掘削が困難な硬岩のチャートである.そして東側坑口は,重要幹線道路である国道 173号線沿いの急斜面部に位置している.これらのトンネル施工にとって困難な課題に対して,西側坑口部では,創意工夫により当初計画を大きく変更することで課題を克服した.また,トンネル延長中央部および東側坑口の硬岩部では,新技術として開発した硬岩掘削機 TM-100 を世界で初めて導入した.そして,東側坑口では重要幹線道路に支障をきたすことがないよう配慮した施工を実施した.本稿は,これらのチャレンジについて報告するものである.
キーワード:近接施工,地盤改良,RAS コラム,新技術,新型硬岩掘削機 TM-100,作業構台,YT ロック
P65-72
最先端技術を駆使した大断面トンネル高速施工(最大月進232.5m)-国道45 号新鍬台トンネル工事-
賀川 昌純/前田建設工業㈱東北支店新鍬台トンネル作業所副所長
(概要)新鍬台トンネル工事は,東日本大震災復興道路整備事業の一環として進められている三陸沿岸道路工事 のうち,岩手県大船渡市と釜石市を貫く延長 3,330mの本坑と延長 3,362mの避難坑を新設する三陸沿岸道路最長の長大トンネル工事である.地域の復興を後押しする『命の道』として位置づけられる三陸沿岸道 路の一日も早い開通にむけ,本工事ではさまざなま掘削・支保工の効率化を図り,高速施工に挑んだ.
キーワード:高速施工,坑内作業の安全と効率化,周辺環境保全,ベストマッチ
P73-80
情報化技術を用いたレイズボーリング工法による長距離斜坑掘削-デンカ青海鉱山東山新切羽開発-
田浦 義真㈱/奥村組東日本支社デンカバイパストンネル工事所長
(概要)デンカ青海鉱山の石灰岩搬出坑となる斜坑(直径 4750mm、延長 470m、傾斜角 75°)をパイロット・リーミング方式であるレイズボーリング工法により掘削する。この工法では国内最長の斜坑掘削となり、一旦掘削が始まると掘削機の修理や交換が不可能な工事である。そのため、掘削中のリーミングビット、ロッド、接合部に局部荷重、偏荷重および過大なねじり荷重の作用を避けることにより、掘削機の損傷を防止して安定した掘削性能を発揮させる必要があった。対策として、直径 350mm のパイロット孔からの孔曲り測定や孔壁画像による周辺地山の状況把握と、孔壁を安定するためのパイロット孔からのグラウト注入、リーミングビットの改良、掘削中の計測管理などの対策を行ってリーミング掘削を開始した。しかし、掘削中にロッドが折損してビットが落下する事象が発生した。本稿では、このような難工事を情報化施工により克服し、無事に斜坑を完成させた施工技術について報告する。
キーワード レイズボーリング工法、斜坑、情報化施工、ボアホールカメラ、レーザースキャナー
P81-88
早期供用に向けた安全、工程、環境に関する創意工夫-中部横断自動車道 宮狩トンネル-
菊池 順/清水建設㈱関東支店土木部
宮狩トンネルでは掘削サイクルの向上および作業の安全性向上のため、ロングブーム吹付け機を採用した。不良地山においては早期に地山の緩み拡大を抑制し、良好地山においてはジャンボなど他の重機との入替作業の省略により、施工サイクルを向上させた。これにより掘削時間を4時間から3時間 40 分へと1サイクル当り8%短縮することができた。環境面においては、トンネル仮設ヤード周辺に複数の民家が存在するなかで、昼間 50dB、夜間 45dB という環境基準をクリアし、かつ発破低周波音を 25Mz で 85dB 以下とすることを目標として、さまざまな騒音、振動対策を実施した。ずり仮置き場は防音ハウスで覆い、仮設ヤード周辺には高さ 5m の防音壁を延長186m にわたり設置した。また防音仕様の吹付けプラントの設置、工事用道路や仮設ヤードの車両走行範囲の低騒音舗装の実施、坑口部での防音ドームおよび3重の防音扉設置などにより、騒音の発生および伝播を大幅に抑制した。
キーワード ロングブーム吹付機、サイクルタイム向上、騒音抑制
P89-97
中央導坑を用いた小土被り未固結地山における扁平大断面トンネル-平成25 年度1 号笹原山中バイパス1 号トンネル-
若林 宏彰/㈱鴻池組土木事業本部技術部課長
(概要)国道1号笹原山中バイパス1号トンネル工事は、最大土被り8m、仕上内空断面積126m2、延長79m であり、軟弱なローム(N値5以下)や火山礫凝灰岩が分布する小土被り未固結地山の扁平大断面トンネルを掘削するものである。また、本トンネルは史跡山中城跡に近接し、遺跡であるラオシバ曲輪 くるわ 直下に位置するため、史跡保全と歴史的景観保持への配慮から、特に地表面沈下を最小限に抑えることが求められた。そのため、はじめに地質調査を兼ねた導坑掘削、本坑拡幅時には、長尺鋼管フォアパイリング工法および 吹付けインバートによる早期断面閉合を行いながら掘削を完了した。本稿では、この特殊な条件下において、事前の追加地質調査、トンネル施工中の計測とFEM解析によりフィードバックを実施した施工事例について報告する。
キーワード:扁平大断面、小土被り、中央先進導坑、早期断面閉合、史跡保全
P98-105
蛇紋岩を含む脆弱地山の施工実績-一般国道40号音威子府村音威子府トンネル-
秀島 賢保/鹿島建設㈱音威子府トンネル工事事務所工事課長代理
(概要)一般国道40号音威子府トンネルは、延長2,699mの 2車線道路トンネルである。トンネル掘削において は、全延長の 30%以上(891m)を脆弱な蛇紋岩帯が占めており、事前の地質調査及び先進ボーリング結果を基に、地山状況に合わせて掘削方式(機械・発破)を適宜変更しながら、計測管理強化や変位抑制対 策を駆使して施工を行った。これらの対策により、平成22年 5月の掘削開始より約5年の歳月を経て、平成27年7月に無事貫通を迎えた。本報告では、この蛇紋岩区間を含む音威子府トンネルの施工実績について報告する。
キーワード 蛇紋岩,砂礫層,早期閉合,補助工法,ミニベンチカット,二重支保工,FEM 解析,B計測
P106-113
都市部における大断面地中拡幅工事-横浜環状北線シールドトンネル-
伊藤 憲男/大林・奥村・西武首都高新横浜JV工事事務所工事主任
(概要)横浜環状北線は,第三京浜道路「港北インターチェンジ」と首都高速道路横浜羽田空港線「生麦ジャンクション」をつなぐ延長約 8.2km の自動車専用道路である.このうち当工事は,延長約 5.5km の併設トンネルを2台の大断面泥土圧シールド(外径φ12.49m)によって構築し,さらにシールド区間の概ね中央に位置する馬場出入口へつながる分合流部を4箇所(内・外回りそれぞれ出口・入口1箇所づつ)構築するものである.分合流拡幅部は4箇所全てが住宅地直下のため,非開削により施工を行った.本稿では,当工事で採用した地中拡幅方法の概要を紹介するとともに,シールドトンネル内から実施した拡幅掘削施工に関し,施工時の切羽安定対策などの課題への対応,計測結果をフィードバックした施工方法の遷移等について報告する.
キーワード 非開削,地中拡幅,切開き,分合流

備 考 -
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