ホーム > №201702文献紹介

№201702文献紹介

項目 文献の内容
区分 施工体験発表テキスト
図書番号/分類番号 №201702
図書名/雑誌名 第80回(山岳)施工体験発表会
主題/副題 課題克服に取り組んだトンネル工事/新技術、創意工夫、周辺環境への配慮
著者名・発表者 -
所 属 -
発行所 一般社団法人日本トンネル技術協会
発刊年月 平成29年6月
掲載頁 -
総頁数 111頁
体 裁 CD-R プリントサイズA4
内 容 目 次:掲載頁/演題/発表者/所属
目 次 P1-7
施工環境の厳しいトンネル工事におけるICT技術の活用-岩井地区トンネル工事-
発表者:飛島建設(株)東北支店岩井トンネル作業所工事係 寺島  巧
(概要)宮古盛岡横断道路は,岩手県内陸部(盛岡)から沿岸部(宮古)にアクセスする国道106号線の改築工事で,沿岸と内陸の連携を進めるため,復興支援道路として事業が進められている.そのうち岩井トンネルは平津戸松草道路(7km)に属している.
工事箇所である岩手県宮古市区界は本州最寒地である薮川と隣接し,標高も500mを超え非常に寒い地域である.特に岩井トンネルのある岩井沢は特異な地形により非常に風が強く,冬季には吹雪で道路が視認できない強風が発生する.また、国道106号線は内陸と沿岸部との数少ないアクセス道路であるため非常に交通量も多く,トラブルや事故等により通行止めとなると地域生活に多大な影響を与えている.以上のように厳しい気象条件や交通量の多い国道での近接作業によりそれぞれに対する配慮が必要となっている. 
本稿では施工環境の厳しい当該地区におけるトンネル工事おいて,安全で効率よく良好な品質を確保するために導入した様々なICT技術とその活用について述べる.
キーワード:ICT,品質向上,安全性向上,作業効率向上

P8-15
先進導坑によるトンネル貫通と坑口処理―四国横断自動車道 恩山寺第一トンネル―
発表者:鉄建建設(株)大阪支店恩山寺作業所副所長 澤山 健一
(概要)恩山寺第一トンネルは,四国横断自動車道新設工事のうち徳島県阿南~東徳島間に位置する高規格道路である.恩山寺第一トンネル工事では,落石に対する安全性を最重要課題とした上で,施工性・経済性・維持管理に優れる位置に坑口を設定している.このため,坑口位置は,切土法面が生じない位置を最良として決定されている.このような考えで設計された小松島側坑口(トンネル出口側)は,斜面斜交型となっており,縦断斜面勾配が35~40°,横断斜面勾配が20°で,表層の地質はルーズな崖錐層である.通常、トンネルが貫通する前に坑口の事前処理 (伐採・基礎コンクリート・抱き擁壁・押え盛土等の坑口処理)を行うのが一般的であるが,小松島側坑口は,坑口に至るまでの道路が非常に狭く,重機等の搬入が出来ないため先進導坑による仮貫通を行った後,導坑を利用し資機材の搬入を行い,小松島側坑口の処理を実施した.本報告書では,先進導坑によるトンネル貫通と坑口処理を行った事例について報告する.
キーワード:落石の安全性,坑口の設定,斜面斜交,坑口の事前処理,先進導坑

P16-23
脆弱な地山における神社・鉄塔直下の近接施工と補助工法の施工-中部横断自動車道 楮根第3トンネル工事-
発表者:(株)鴻池組東京本店土木部工事事務所長 安田 裕輔
(概要)楮根第3トンネルは,現在建設中の中部横断自動車道の一部,延長L=165mの山岳トンネル工事である.
トンネル直上には,土被り約30mで神社と高圧鉄塔が近接しており,当初設計では,比較的良好な地山が想定されていたが,追加調査(鉛直,全線水平ボーリング)の結果により,かなり脆弱であることが判明した.そこで,地山条件の変更に伴う数値解析結果に基づくトンネル設計の見直しを行い,掘削時には,綿密な計測管理を行うとともに,計測結果に基づくさまざまな対策工(補助工法)や新技術を駆使して掘削を進めた.その結果,近接構造物(神社・高圧鉄塔)への影響を許容値内に収めることができた.
本報告では,施工時のトンネルの設計変更と補助工法の施工および計測管理手法や新技術の導入効果について報告する.
キーワード:山岳トンネル,近接施工, 補助工法,計測管理,新技術

P24-31
脆弱な盛土直下でのトンネル施工について-大和御所道路 新田東佐味トンネル南工区工事-
発表者:前田建設工業(株)土木事業本部営業推進部 八木 基徳
(概要)本工事では,建設発生土の盛土(厚さ約40m)の直下を元地山の土被り0.5D(D:本坑掘削幅)以下でトンネルが通過する区間(延長53.0m)があり,グランドアーチの形成が困難であるため,盛土の荷重が上載荷重としてトンネルへ影響を及ぼす恐れがあった.また,当工区は奈良と和歌山を結ぶ高規格幹線道路のうち,唯一の未開通区間であり早期開通が求められていた.したがって,上記区間においてトラブルを生じることなく,変位を抑制(コントロール)しながら時間をかけずに施工を進める必要性があった.本稿は当区間に先進導坑を施工し,導坑よりアーチ部の地山改良を行い,本坑の切り拡げ施工を行ったことについて報告するものである.
キーワード:盛土直下,低土被り,先進導坑,薬液注入,パノラマ工法

P32-39
坑口部に近接する民家の騒音対策-国道115号腰巡(こしめぐり)トンネル工事-
発表者:佐藤工業(株)東京支店土木事業部工務部 星野 文夫
(概要)本工事は、国土交通省で事業を進めている福島県の内陸と沿岸部を結ぶ復興支援道路の相馬福島道路(福島市~相馬市:L=45km)における延長889mのトンネルを施工するものである.トンネルの施工にあたり坑口部に民家が1軒位置し、1家族が居住してたため、発破やズリ出しにともなう騒音の影響が懸念された.騒音対策として防音壁および防音扉2基を設置をして施工を進めた. 本稿では、防音壁と防音扉の設置への流れや、設置後の防音効果について報告する.
キーワード:騒音,防音壁,防音扉

P40-47
構造物に近接した小土かぶりトンネルにおける変位抑制対策-金沢東部環状道路 神谷内トンネル(Ⅱ期線)工事-
発表者:(株)安藤・間北陸支店神谷内トンネル作業所長 栗原 浩彦
(概要)本工事は,供用中の地域高規格道路の4車線化を目的とした工事である.Ⅱ期線トンネルの施工区間は土かぶり2D(D:トンネル径)以下の区間が250m以上を占め,供用中のⅠ期線と並行している.地質は非常に固結度の低い砂質土主体であり,切羽天端と鏡面からの崩落が懸念される状況であった.また,Ⅰ期線明かり区間に近接した発進側坑口区間,トンネル直上に既設林道が最小土かぶり4mで横断している小土かぶり区間については,トンネル掘削に伴う地表面への影響により,公衆災害が懸念された.本文では,Ⅰ期線や既設林道への影響を低減するために行ったトンネル変位抑制対策,計測管理,計測結果に基づく対応について報告する.
キーワード:小土かぶり,近接施工,未固結地山

P48-55
大幅な工程短縮を可能にしたパイロットトンネルによる超大断面トンネルの施工
-中部横断自動車道一色トンネル工事-
発表者:清水建設(株) 関東支店 土木部 髙波太郎
(概要)中部横断自動車道一色トンネルは、トンネル延長1275mの二車線トンネルであり、本工事では北側の685mを施工する。道路土工の着手が遅れトンネル掘削開始が大幅に遅延する見込みがあったため、パイロットトンネルを設けることにより道路土工とトンネル工を同時施工することで大幅な工程短縮を図った。またパイロットトンネルから本坑への擦付けは導坑を用いて行い、段階を踏んで拡幅することや、FEM解析を用いて掘削工法の変更を行ったことにより、約60m2のパイロットトンネルから約260m2の国内最大級の断面への擦付けを実現した。現在はトンネル掘削工の施工は全て完了しており、当初より期待されていた工程短縮効果を発揮し、平成30年度の供用開始を満足できる見込みである。
キーワード:作業坑,超大断面,工程短縮,ロングブーム吹付機

P56-63
起爆秒時現場設定型電子雷管を用いたゴルフ場直下の制御発破掘削-新名神高速道路 東畦野トンネル-
発表者:(株)奥村組西日本支社土木第2部 東畦野トンネル工事所工事主任 溝畑 陽一
(概要)東畦野トンネルは、新名神高速道路の高槻JCTから神戸JCTまでのほぼ中央に位置し、大阪府と兵庫県境に道路を築造する工事である。発破掘削方式によるNATM工法で施工を行った。近年のトンネル工事では、周辺環境への配慮が問題となるケースが多いが、当工事でもトンネルの直上にゴルフ場が位置する区間があり、切羽の進行にともなって最小離隔が約57mとなることから、発破による振動、騒音の影響対策が求められた。ゴルフ場利用者への発破騒音および振動による影響低減に加えて、トンネル掘削の工程に負荷をかけないことが必要となったため、①通常の発破掘削で使用するDS電気雷管に加えMS電気雷管を追加、②起爆秒時現場設定型電子雷管を用いた多段数発破による斉発薬量の低減の2段階の施工を計画し、発破による振動騒音の抑制を図った。本文では、測定した振動や騒音に関する計測結果と振動・騒音を抑制しながら実施した施工実績について報告する。
キーワード:制御発破、騒音、振動、電子雷管、秒時間隔

P56-63
小断面水路トンネルからの超大断面空洞地中拡幅-小石原川利水放流トンネル工事-
発表者:(株)大林組九州支店土木工事部工事主任 松尾 孝之
(概要)本工事は,小石原川ダム(福岡県朝倉市で(独)水資源機構が建設中)完成後に河川の正常な機能の維持および水道用水の補給ために貯留水の放流を行う延長659mの利水放流トンネルを新設する工事である.工事の特徴としては,放流量を調整するバルブを設ける放流設備室の超大断面区間(250㎡)が,上流水路と下流水路の小断面区間(29㎡)に挟まれる形で位置していることである.本報文では,小断面用の掘削機械を使用し,安全性を最優先した超大断面区間の掘削方法および品質確保,工程短縮を考慮した覆工方法における工夫について述べる.
キーワード:山岳トンネル,地中拡幅,超大断面,断面変化,放流設備室

P72-79
斜面斜交型坑口で斜め支保工を採用しトンネルを貫通-国道289号 八十里越7号トンネル-
発表者:西松建設(株)関東土木支社湯船原(ゆぶねはら)出張所主任 原島  大
(概要) 国道289号7号トンネルの起点側坑口部(貫通側)の地形は急峻な尾根地形を呈しており,斜面はトンネル軸心方向に対して28°の角度がついており典型的な斜面斜交型の坑口である.また,トンネル坑口と付近を通る工事用道路の高低差は約20mあり,貫通側からトンネル施工基面までのアクセスは,工事用道路の一部を占有する桟橋を構築する案が計画されていた.しかしながら,この工事用道路は他工区の車両も通行するため道路の占有は不可能であった.一般的にトンネル貫通に先立って貫通側坑口の坑口付け(切土,置換基礎,保護盛土等)を行い,その後トンネル掘削し,貫通させるのが一般的である.しかし,当該トンネルはこのような施工方法が困難な条件であったため,本稿において上述のようなアクセス不可能なトンネル坑口における貫通方法について,工程・経済比較を重ねた結果,「斜め支保工方式」を採用して貫通させた,その適用事例について報告する.
キーワード:斜面斜交型坑口,斜め支保工,斜め坑門

P80-87
供用中のⅠ期線トンネルに超近接するⅡ期線トンネルの施工について-東海北陸自動車道 上野第一トンネル-
発表者:大成建設(株)名古屋支店上野トンネル工事作業所 監理技術者 篠﨑 哲明
(概要)上野第一トンネルのⅡ期線工事は,並行する供用中のⅠ期線トンネルとの離隔が最小約5mとなる超近接施工の工事である.Ⅰ期線覆工への影響を抑制するために,数値解析を行い,掘削工法および補助工法の検討を行った.近接施工区間には,解析の妥当性を検証する検証断面およびトンネルがもっとも近接する最接近断面の2箇所の主計測断面を設け,解析結果と計測結果を比較し解析の入力条件を見直し,適切な補助工法を選定した.解析結果より,近接施工区間では長尺鋼管先受工と吹付けコンクリートによる早期閉合を実施することでⅠ期線覆工に発生する応力が許容値以下となった.掘削時に得られた計測値を基に再現解析を行い,長尺鋼管先受工の打設範囲を見直し,合理的かつ慎重な施工を行った.
キーワード 近接施工,予測解析,情報化施工,長尺鋼管先受工,早期閉合

P88-95
周辺環境に配慮した硬質地山のトンネル掘削-長崎自動車道 中里トンネル工事-
発表者:鉄建建設(株)九州支店中里トンネル作業所 現場代理人 田辺 洋一
(概要)長崎自動車道中里トンネル工事において,機械掘削区間に硬質地山が出現し,大型ブレーカのみでは掘削が困難となり,著しく進捗が低下する状況が発生した.そこで,①大型ブレーカと多段式非火薬岩盤破砕剤とを併用した掘削,②導火管付き雷管を使用した制御発破による掘削を採用した.これらの採用にあたっては,トンネル沿線住民(坑口周辺およびトンネル直上の住民)への影響を最小限に抑えることを最優先とした対策となるよう配慮し,住民に対する説明会での要望や施工中のヒアリング結果等を施工に反映させた.また,騒音,振動測定を頻繁に実施し,その状況に応じて施工方法の見直しや施工効率の向上を図った.その結果,トンネル沿線住民からの苦情もほとんどなく円滑に工事を進めることができ,硬質地山が出現した機械掘削区間を無事に通過することができた.また,トンネルの進捗も機械掘削のみの場合に比べ,2~4倍程度まで向上させることができた.
キーワード:硬質地山,環境対策,多段式非火薬岩盤破砕剤,制御発破,民家直下,騒音・振動測定

P96-103
坑口周辺の騒音対策-一般県道砂原四方寄線(池上工区)2号トンネル-
発表者:佐藤工業(株)九州支店熊本2号トンネル作業所 工事主任 清宮 数羽
(概要)本工事は熊本市西区に位置するトンネル延長1,563mの道路トンネル新設工事で,掘削は機械掘削方式であった.当現場の特徴として坑口周辺に民家が点在しているということが挙げられ,工事により発生する騒音の抑制が求められた.当初計画では,ずり仮置場が坑口より200m離れており,民家の近くをダンプトラックが通行しなければならず,住民に悪影響を及ぼすことが懸念された.よって,まずその対策として,坑口前にずり仮置場を設置する計画とした.また,機械掘削方式では掘削が困難な岩質が出現したため,発破併用掘削を採用した.この場合,発破時に発生する低周波音等の影響が懸念されるため,火薬量及び発破時間の調整を計画・実施した.本稿では,このような周辺環境対策を実施し,近隣住民への負荷低減を実現したことで,工事の中断がなく継続的なトンネル掘削を可能とした施工事例について報告する.
キーワード:騒音対策,仮設備計画,発破騒音

P104-111
大変形を伴う脆弱な泥岩を二重支保工による早期閉合により掘削-中部横断道 城山トンネル他工事-
発表者:大成建設(株)九州支店課長代理 田端 大人
(概要)本工事は、静岡県から長野県に至る中部横断道の六郷IC~下部温泉早川IC間の城山トンネル他の掘削・覆工を行うものである。城山トンネルは、砂岩・泥岩・凝灰岩が分布する。当初、中硬岩相当の砂岩部は問題なく掘削ができたが、その後の泥岩部では粘土を含む脆弱な地山が出現し、管理基準値を超過する大変形が生じた。変形は収束傾向が見られず、支保のランクアップ、インバート吹付け早期閉合、吹付けコンクリート高強度化等の対策工を実施した。その結果、変位速度は減少したが変位は収束せず、大変形を生じた。調査の結果、支保が変状し、内空断面を侵した箇所は、縫い返しを余儀なくされた。また、以降の掘削区間は、土かぶりが増え、より大きな地圧が作用することが想定され、さらなる対策工の立案が必要となった。これらの課題に対し、変状区間の再現解析により地山物性値を推定し、予測解析により以降の掘削工法選定、施工中の対応について報告する。
キーワード:泥岩、早期閉合、二重支保工、再現解析、大変形

備 考 在庫切れですが、希望者にはCD-Rの有料コピーサービス(¥5,000.-)をいたします。
ページトップへ