技術19 3次元点群データを用いた解析学的信号処理によるトンネル覆工面のうき・はく離検出システム

★3次元点群データを用いた解析学的信号処理によるトンネル覆工面のうき・はく離検出システム/エアロトヨタ株式会社/東京大学生産技術研究所/首都高技術株式会社/道路・鉄道★

<概要説明>
レーザ測距装置と測位装置(GNSS/IMU、オドメータ等)により取得されたトンネル内の3次元点群データと軌跡データから、トンネル覆工面上のうき・はく離を自動的に検出するソフトウェア技術である。
①3次元点群データと軌跡データから、トンネル覆工面の凹凸形状を表現した2.5次元データに変換
②2.5次元データを波形とみなし、ヒルベルト変換処理により得られる解析信号の絶対値から、振幅の大きい箇所を変状として検出
③検出したうき・はく離の位置を2次元の展開図上に図示

<開発・導入の背景>
■従来の課題
トンネル点検新技術は、画像を用いたひび割れの抽出に特化したものばかりで、それだけではトンネル点検全体の効率化には繋がらないものだった。
■新たに導入した技術の概要
トンネル点検全体の効率化のためには、近接目視点検部分をトンネル点検車に任せ、怪しい箇所を抽出する必要がある。
そのためには、レーザスキャナーと高解像度カメラを併用し、覆工面の状態で分かる点検項目を網羅する必要がある。
本技術は、3次元点群データを解析することで、覆工面で判断できる「うき」を抽出する技術である。
<導入効果>
点検の基本は、「近接目視点検」であり、従来点検手法としては全ての覆工面を人の目で見て、触って、叩いて点検していた。
新しいトンネル点検手法として、トンネル点検新技術を使用し、怪しい箇所を抽出することで、怪しい箇所に絞って、人の目による点検に切り替えることができる。
<今後の課題>
覆工面の表面に表れない「うき」の検出は不可
第三者被害が出る前に、落ちてきそうなコンクリート片の除去がある以上、打音検査がなくなることはないが、場所の特定はできる
<参考文献>
国土交通省「道路政策の質の向上に資する技術研究開発」
『解析学的信号処理によるトンネル等のうき・剥離の高精度・高速検出に関する研究開発』
https://www.mlit.go.jp/road/tech/jigo/jigo.html