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区分
JTA委員会研究成果報告書
図書分類
機械資材
図書名/雑誌名
ダクタイル鋳鉄製パイプ支保工の実用化に関する試験研究報告
著者名・発表者
資材機械委員会ダククイル支保工特別小委員会
所属
社団法人日本トンネル技術協会
発行所
社団法人日本トンネル技術協会
発刊年月(表示用)
1977年(昭和52年)3月
総頁数
87頁
体 裁
A4サイズ
内容

まえがきよりトンネル支保工としては現在主としてH形鋼を曲げ加工して用いているが, 大きい耐力を必要とする場合には鋼パイプ支保工を利用している。鋼パイプ支保工は,中詰めにセメントモルタルを用い, さらにスパイラル鉄筋で補強するなど必要に応じて支保工の耐力を増強できる特徴をもっている。ダクタイル支保工は, 圧縮強さが大きいダククイル鋳鉄の材質的特徴と鋳造の利点を生かして座屈強さの向上をねらっており, 特に耐力の大きい支保工を必要とする場合を始めとしてその需要を拡大させる可能性のある支保工のように考えられる。日本トンネル技術協会が久保田鉄工株式会社の要望を入れ, 委託研究を受託したのは, トンネル技術の将来を展望した適切を処置であると考える。しかし, 委託者側が独自に行なった基礎研究に一応の成果は認められるものの, 支保工としての挙動は未知であり,実用化については今後の研究にまたねばならなかった。このような事情から, 常設委員会である資材機械委員会の下にダククイル支保工特別小委員会を発足し, 載荷試験を通じて支保工の性質を究明することになった。
本報告書は, 鋳造の便を考えた支保工として多数の単位部材をボルト接合にて構成した多部材支保工の力学的挙動に関する試験報告書で, ダククイル支保工の実用化にかかる基本的問題について実証的研究を行なったものである。ここに初期の成果をえて, 実用化の基礎を固めることができたことは誠に喜ばしいことである。この成果をふまえ, ますます発展するよう希望する。

目 次

1.はじめに
2.試験計画、2.1供試体、2.2 試験装置、2.3 荷重
3.載荷試験経過と破壊状況
4.載荷試験結果、4.1 弾性範囲内載荷試験、4.2 破壊試験結果
5.構造解析、5.1解析法、5.2解析結果、
6.載荷試験結果の考察、6.1弾性範囲内試験結果の考察、6.2破壊試験結果の考察
7.ハンドリング試験および考察
8.多部材塑ダククイルパイプ支保工の特徴と今後の課題
9.おわりに
付-試験資料