202004

区分
施工体験発表テキスト
図書分類
施工体験発表会
図書名/雑誌名
第87回施工体験発表会(都市) CD-ROM
主題/副題
都市における各種制約下でのトンネル、地下構造物工事-新接、改良・再構築の施工事例-
発行所
一般社団法人日本トンネル技術協会
発刊年月(表示用)
2020年(令和2年)12月
頒布価格 (団体・税込)
5000円
頒布価格 (個人・税込)
5000円
頒布価格 (一般・税込)
5000円
体 裁
CD-RプリントサイズA4
内容

目次:掲載頁/演題/発表者/所属

目 次

既設管路への T 字形地中接合と R=20m の急曲線施工およびシールド掘進に伴う振動抑制対策事例
-平成 28 年度公共下水道第 10 工区管きょ築造工事(東大阪市上下水道局)-
発表者:㈱大林組 本社土木本部生産技術本部シールド技術部技術第三課 東野 弘幸
(概要)本工事は,供用中の新岸田堂幹線(以下 既設管路)の側面へシールドを T 字形に接合させる,側面地中接合を含むシールド工事である.地中接合部付近には適度なサイズの人孔がなく資機材の搬入が制限されており,エントランスや到達隔壁の設置が困難であった.接合作業時の出水リスクに配慮しスライドフードを搭載したので,ここに報告する.また,急曲線施工における各種対策を述べるとともに,シールド掘進に伴い発生する振動を低減する装置を開発し,試行したのであわせて報告する.
(キーワード)地中接合,スライドフード,急曲線,振動,アクティブ制振装置

COMPASS 工法 地盤切削・函体掘進タイプによる線路下函体の施工 -西鶴岡信号所構内排水路新設-
発表者:鉄建建設㈱ 関越支店栄橋作業所 藤原 陽平
(概要)西鶴岡信号所構内排水路新設は,JR 羽越線直下に小断面の排水路函体を構築するものである.非開削による小断面函体を構築する工法において COMPASS 工法(以下,「従来工法」)の採用が施工実績としてあるが,本工事では従来工法の課題を改善・発展させた【COMPASS 工法 地盤切削・函体掘進タイプ】が採用された.本稿では,COMPASS 工法 地盤切削・函体掘進タイプ(以下,「本工法」)の特徴,施工計画及び施工実績について報告する.
(キーワード)非開削工法,鉄道営業線直下,COMPASS工法,地盤切削・函体掘進タイプ

供用中の滑走路直下を横断するシールド工事の計測管理―東京国際空港際内トンネル他築造等工事-
発表者:清水・五洋特定建設工事共同企業体・工事長 安井 克豊
(概要)本工事は,東京国際空港におけるターミナル間の効率的な乗り継ぎ動線を確保するために,大型バスが走行可能な道路トンネルを構築するものである.軟弱で不均質な埋め立て地盤において,供用中の滑走路,東京モノレール,首都高速道路などの直下に外径約 12m の泥水式シールドを通過させるため,シールド掘進に伴う重要構造物への影響を最小限に抑える必要があった.そこで,適切な掘進管理値を把握するためのトライアル施工を実施するとともに,リアルタイムに地盤変状を把握するために,夜間の空港施設閉鎖時間の人為測量に加えて地上設置型合成開口レーダによる 24 時間計測を行った.また,供用中の滑走路直下をシールドが横断する際には,ノンプリズムトータルステーションによる計測や高感度望遠カメラで路面を監視するなどの計測管理を実施した.その結果,航空機の運航に支障をきたすことなくシールド掘進を実施することができた.
(キーワード)泥水式シールド工法,東京国際空港,埋立地盤,滑走路,近接施工,計測管理,トライアル計測,地上設置型合成開口レーダ,ノンプリズムトータルステーション

巨礫混じりの礫層における超小口径・長距離シールド-東京都水道局 多摩北部給水所送水幹線-
発表者:奥村・TSUCHIYA 建設共同企業体清瀬シールド工事所長 秦 裕彰
(概要)本工事は,多摩川左岸東部地域の給水安定性向上を目的とした多摩北部給水所(仮称)の新設に伴い,新設の給水所と既存の送水管を繋ぐ送水管を密閉型シールド工法(シールド外径 φ1,930mm,土かぶり 10~13.5m,掘進延長 2,835m)にて構築するものである.シールド対象土層は巨礫混じりの礫層であり,最大礫径 φ300mm と予想された当該土層において,超小口径かつ長距離施工を可能とするためにカッタービットおよび排土方式を選定した経緯,掘進結果を踏まえたビット摩耗の考察について報告する.
(キーワード)シールド,超小口径,長距離,急曲線,洪積礫質土層,巨礫,ビット摩耗,閉塞,ずりトロ鋼車方式

営業線地下鉄トンネルにおける新駅の設置工事-東京メトロ日比谷線 虎ノ門ヒルズ駅設置工事-
発表者:東京地下鉄㈱ 改良建設部第二工事事務所 富樫 真美
(概要)本工事は,2020 年の供用開始および隣接する再開発ビルとの接続を最終目標として,日比谷線霞ケ関駅~神谷町駅間に虎ノ門ヒルズ駅(以下,「新駅」)を設置するものである.2020 東京オリンピック・パラリンピック(当時)に向けて,全体の完成を待たずに地下1階部分のみで開業する必要があったことから,新駅躯体を逆巻き工法で構築している.営業線を供用させながらの重層施工であったことより,既設構築の沈下対策および列車運行・旅客の安全性確保が求められた.本工事では,既設構築の側壁および中柱下部の剛性確保を目的とした地盤改良工法,日比谷線既設構築の一部において仮受替えを行うアンダーピニング工法,既設側壁こわし時の軌道内安全確保を目的とした防護壁設置を採用している.本稿では,工事着手から開業までの施工実績について報告する.
(キーワード)地下鉄,駅改良,営業線直下,地盤改良,既設躯体,変位抑制対策,アンダーピニング工法

河川直下を縦断して掘進する連続多急曲線シールドの施工-高尾川地下河川築造工事-
安藤ハザマ•大豊・環境施設特定建設工事共同企業体高尾川シールド作業所長 荒東 伸一
発表者:作業所現場代理人・監理技術者 日谷 昌保
(概要)筑紫野市街地に甚大な被害をもたらした浸水被害の再発防止を目標とし,平成 27 年度より高尾川床上浸水対策特別緊急事業が着手された.当事業のうち高尾川地下河川築造工事は,高尾川の河川直下に延長約 1.04km,外径φ6.0m のトンネルを泥土圧シールド工法で構築するものであるが,川幅の狭い河川直下を縦断するため,連続する多数の急曲線施工(R=16m~60m,27 箇所)や,硬質地盤(風化花崗岩)の掘進といった非常に厳しい難条件下でのシールド工事であった.本報告では,これらの難条件を克服するために実施した対策とその結果について述べる.
(キーワード)泥土圧シールド工法,河川直下,急曲線,風化花崗岩,カッタービット摩耗,添加材